信頼できるパートナーシップ

藤村和弘駐フィンランド日本国特命全権大使

信頼できるパートナーシップ」-これは、5月に日本を訪れたサナ・マリン首相が繰り返した言葉である。岸田文雄首相との首脳会談、経済界のリーダーとの会合、東京大学での講演で、フィンランドと日本との関係をこのように表現した。

マリンと全く同じ意見です。日本とフィンランドは、"信頼できるパートナー "です。両国は、自由、民主主義、法の支配、人権の尊重といった基本的な価値観を共有しています。このことは、今日の世界で民主主義が問われている時、特に重要なことです。私たちは団結し、協力し合わなければなりません。

実際、日本とフィンランドの良好な関係のもと、両国の協力と交流は幅広い分野で続いています。

例えば、科学技術の分野では、5月に日本のスーパーコンピュータ「富嶽」とフィンランドの「Lumi」(フィンランド語で雪を意味する)の協力に関する覚書が結ばれました。フィンランドにふさわしい上品な名前ですね。また、10月には京都で開催された科学技術に関する国際会議にビジネスフィンランドのCEOが出席しました。さらに、人工知能に関するビジネスプロジェクトも進行中です。

もう一つの交流・協力分野は、防衛・安全保障である。マリンが岸田と行った首脳会談では、安全保障が重要な議題となった。9月から10月にかけて、フィンランドの外務・防衛担当トップが日本を訪れ、NATO加盟に向けたプロセスの真っ只中にあるフィンランドと日本の関係者と面談した。

しかし、信頼は人と人との交流を通じても培われるものです。残念ながら、この3年間はCOVID-19の大流行により多くの活動に支障をきたしましたが、その後、大使館は2022年のフィンランド・日本友好年のもと、二国間の友情をさらに深めるために様々な交流イベントを再開しています。

日本とフィンランドは "信頼できるパートナー "です。両国は、自由、民主主義、法の支配、人権の尊重といった基本的な価値観を共有しています。

藤村和弘(在フィンランド日本国特命全権大使

その一環として、"フィンランド人と日本人の友情 "をテーマにした写真展をフィンランド全土で開催しています。また、日本に留学した元留学生の同窓会イベントも、「桜・すずらんを囲む会」として、桜とすずらんを国花として取り上げて開催しています。一方、ヘルシンキでは現在、日本の木版画や書道の展覧会が開催されています。

4月にフィンランドに来てから、私たちの国はどちらも美しい自然やファッショナブルなデザイン、洗練された建築物に溢れていることに気づかされました。また、上記のような出来事からも、私たちの考え方が非常に似ていることが伝わってきます。

これにより、私たちはさまざまな分野で信頼できるパートナーになることができ、この関係をさらに発展させていきたいと考えています。そのためには、両国の「信頼できるパートナーシップ」を大切にし、さらに高めていかなければなりません。

www.fi.emb-japan.go.jp

関連記事

spot_img

関連記事